TO TRAINEES

実習生の方へ

精神科実習を実りあるものにするために

信貴山病院グループ上野病院の実習調整担当者から、
実習を受けるにあたっての心構えをお伝えします。

MESSAGE 実習調整担当者

『精神科で楽しく実習をしよう』

実習調整担当者 飯澤 大輔

私は実習調整担当者として病院と学校の橋渡しや指導者と学生の指導・調整を行っています。
円滑に実習が出来るよう、現場や学校教員・学生の方の意見を取り入れつつ実習環境の調整・改善に努めています。

<上野病院での実習受け入れ病棟>
①東2:精神一般病棟(男女混合の閉鎖)
②西3:精神療養病棟(男女混合の開放)
③東3:精神療養病棟(男性のみの閉鎖)

実習前の精神科のイメージはやはり「怖い」「不安」という意見が
一番よく聞かれます。
しかし実習後に感想を聞くと「イメージが変わった」「楽しかった」という
意見をよくいただきます。

『患者様とうまくコミュニケーションをとれるのか』というのが一番
不安な部分でしょう。
私自身も学生時代はそのような気持ちは強く持っていました。
確かに病気の症状によって、うまく考えがまとまらない・上手く言葉に出すことができないといった患者様はいらっしゃいます。
しかし関わり方ひとつで十分にコミュニケーションがとれますし、健常者と
変わらない部分がたくさんある事に気付かされると思います。
むしろ我々以上に感受性豊かであったり、物事をストレートに考えることが
出来たりと、残存機能だけでなく潜在能力に驚かされることも多々あります。

そういった事を含め、精神科特有の「楽しさ」を知ってもらうことが
我々指導者の目的であると思っています。

我々実習指導者のほか、現場のスタッフには気を遣わず、何でも質問してください。勉強だけでなく雑談も交えながら楽しく実習していきましょう。
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実習指導者メッセージ

信貴山病院グループの上野病院で働く実習指導者からのメッセージです。

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大和 倫代

精神一般病棟(東2病棟)

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東2病棟は、54床の精神一般病棟で男女混合ですが、大半が女性患者様となっています。

年齢層は30歳代~80歳代と幅広く、ADLや精神状態も異なるため日々患者様の個別性に応じた看護の提供に取り組んでいます。
また、患者様の多くは統合失調症であり長期入院が増えています。慢性期ですが、時に身体拘束や隔離が必要となる患者様もおられます。

精神科はイメージすることが難しい部分も多く、不安を持っている方もいると思いますが
当院での実習では患者様との関わりを通して自己を振り返るきっかけにもなるでしょう。
精神科看護の面白さに少しでも触れる事ができるよう一緒に考え成長できるように指導していきたいと思います。
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仲濱 理恵

精神療養病棟・開放(東3病棟)

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東3病棟は54床、男女混合の精神療養病棟です。当院で唯一の開放病棟になっています。

病状は統合失調症・躁うつ病・うつ病・認知症など様々ですがその中でも統合失調症が一番多いです。また開放病棟であるため任意入院が大半を占め、ADLの自立度が高い患者様が多いのが特徴です。

また社会的入院と言われている患者様が多いです。
社会資源を利用し退院して社会生活が送れることを目的にディケアや地域移行支援事業など、地域でサポートしてくれる方たちと連携しつつ、また家族様との関わりを持ちながら患者様への看護にあたっています。

実習に来られた先輩方は様々なことを学んでくれています。私たちも「精神科実習ってよくわからなかった」ではなく、一つでも何かを得てもらいたいと思っています。
教科書で基本的な学習を行ないますが、教科書に患者様を当てはめないでください。
私は実習指導に携わる中で、個々の患者様を過去・現在・未来と通して、症状や相手の反応に込められた思いや考えを理解しようとしているか、その中で精神科って楽しいと感じてくれているか等に注意しています。

患者様との関係を築くプロセスやコミュニケーション技術はすべての看護領域に共通する大切な領域です。少しずつ学びを深めてくれると嬉しいです。
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飯澤 大輔

精神療養病棟・閉鎖(西3病棟)

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西3病棟は54床、精神療養病棟で男性閉鎖となっています。
統合失調症の方を中心に、うつ病・躁うつ病・知的障害や発達障害・認知症の方々が入院されています。
精神状態が安定されない方や家族・施設への退院の受け入れが難しい方は入院が長期化している場合も多く、中には入院が10年以上になる方もいます。

社会から離れている期間が長くなるにつれ社会生活能力が低下し、幻覚・妄想など精神面の援助のほかにも社会面での援助が必要となります。
実習に臨む際は、そういった環境に置かれている患者様をイメージしましょう。
コミュニケーションが取れない患者様はいないので、安心して下さい。

今までも多数の看護学生が実習に来られていますが、関わりの中で患者様にも良い刺激となっており、患者様も看護学生が来るのを楽しみにされていますよ。